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アメリカ大学野球部の魅力【Sugi's コラム】

アメリカ大学野球の年間スケジュールとは?

アメリカの大学スポーツはシーズン制が基本。野球部も1年を通じて活動しているわけではなく、時期ごとにトレーニングや公式戦、オフ期間がはっきりと分かれています。ここでは、アメリカ大学野球の年間スケジュールを詳しく解説します。

【秋学期】8月後半~12月:Fall Ballとチームビルディング

新チームは、秋学期のスタートに合わせて8月末~9月頃から活動を開始します。最初の約1ヵ月半は「Fall Ball(フォールボール)」と呼ばれ、次のような内容が行われます:

  • チーム練習
  • 紅白戦
  • 他大学との対外試合

この期間は新入生にとって“生き残り”の時期でもあり、春のシーズンに向けてロースター入りをかけた競争が始まります。

アメリカの野球部では、シーズンに入ると25人程度のロースターしか登録されないため、Fall Ballでのアピールが非常に重要です。
いわゆる「Red Shirt(ベンチ外選手)」として残ることもありますが、構想外の選手はこの時点でカット(退部)されることも珍しくありません。

※入部には事前の交渉が必要な大学も多く、TEAM Sugiでは留学前の段階での野球部とのコンタクトを強く推奨しています。

10月以降はチーム活動が一区切りし、個別練習やウェイトトレーニング、アジリティトレーニング期間に移行します。
12月の秋学期終了とともに野球部もオフに入り、クリスマス休暇中は完全なオフ期間となります。

【春学期】1月~5月:公式戦シーズン(本番)

年明けとともに、いよいよ大学野球の本格的なシーズンが始まります。

2月中旬〜:ノンカンファレンスゲーム(公式戦)

最初に行われるのが「ノンカンファレンスゲーム」です。これは所属リーグ外の大学と戦う公式戦で、日本で言う練習試合に近い感覚ですが、すべて公式記録として残る試合です。
遠征も多く、試合を通してチーム力を高めていきます。

3月後半〜5月:カンファレンスゲーム(リーグ戦)

シーズン後半に差し掛かると、いよいよカンファレンス(所属リーグ)公式戦が始まります。
ここからがプレーオフ(地区大会・全米大会)をかけた本格的な戦いとなり、選手もスタッフもより一層気合が入ります。

  • 試合中には登場曲や応援イベントもあり、まるでプロ野球のような演出を体験できます。
  • 週3〜4試合のハードスケジュールが続く中でも、学生はしっかり授業や試験も受けなければならず、非常に多忙な時期となります。

シーズン試合数の目安

  • プレイオフ進出チーム:最大で約60試合
  • プレイオフに進出しない場合:約40試合

【夏休み】6月〜8月:サマーボール or 自由活動

夏休みには大学野球部としての活動は基本的にありませんが、希望者は**アメリカ各地で開催される「サマーボールリーグ」**に参加できます。

サマーボールとは?

  • 大学生向けの野球リーグで、レベルはセミプロ並みから誰でも参加できるリーグまで多種多様
  • 大学のチームとは別組織で、30〜50試合程度プレーすることが可能
  • MLBスカウトが視察に来ることもあり、真剣勝負の場でもあります

ただし、参加は任意です。
夏は野球から一旦離れてリフレッシュする選手や、夏季講座(サマーセッション)を受講する学生、日本へ一時帰国して練習やアルバイトを行う学生もいます。

👉 サマーボールについて詳しくは別ページ「アメリカ大学野球のサマーボールとは?」をご覧ください。

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