
アメリカ大学野球経験者が語るリアルな留学情報
こんにちは。TEAM Sugi代表のSugiです。
私は、アメリカの大学野球部に4年間所属してプレーしてきました。前半はワシントン州にあるコミュニティカレッジ(2年制大学・NWAC所属)、その後はウィスコンシン州の4年制大学(NCAAディビジョン3)で野球部に所属していました。
このページでは、「アメリカの大学で野球をしたい」「野球留学に興味がある」という方に向けて、アメリカ大学野球の仕組みや特徴、実際の経験談を交えながら、リアルな情報をお届けします。
留学サポートを行っているTEAM Sugiの視点からも、役立つ情報を丁寧にご紹介していきます。
アメリカの大学野球は楽しい?リアルな体験談

結論から言うと、アメリカの大学野球は本当に楽しかったです。
本場アメリカでプレーする野球には、日本とは違った魅力がたくさんありました。
もちろん、部活動としての厳しさはありました。特にウエイトトレーニングやアジリティトレーニングはハードで、初めての海外生活では言葉の壁や文化の違いに戸惑うことも多く、最初は大変でした。
それでも、アメリカ野球ならではの魅力に触れる中で、どんどん野球が楽しくなっていきました。
- 天然芝の広々とした球場
- 熱心な観客とプロのような試合演出
- コーチやチームメイトとの新鮮なコミュニケーション
- 日本の高校野球とは異なるパワフルなプレースタイル
- 意外にも論理的でデータ重視な指導方法
そして何より、違う環境でプレーすることで、「自分の成長を日々感じられる」という喜びがありました。
試合前には国家斉唱、イニング間には音楽が流れ、ホームゲームでは選手ごとに登場曲が流れるなど、雰囲気もまるでプロ野球のよう。
これらすべてが、「アメリカで野球をやる」という特別な体験をより一層楽しいものにしてくれました。
アメリカの大学野球は「理論的」かつ「意外とスポ根」?

私がアメリカで野球留学した2010年前後、当時の印象としては「アメリカ野球=パワーで圧倒する豪快なスタイル」というイメージがありました。
「パワーでは敵わないかもしれないけど、スキルでは負けない」と、日本で培った技術に自信を持ってアメリカに渡ったのを覚えています。
しかし、実際に現地の大学野球チームに入ってみると、その印象は180度変わりました。
科学的で戦略的なウエイトトレーニング
アメリカの大学野球では、ウエイトトレーニングが非常に重視されています。
ただし、ただ筋力をつけるのではなく、専門のトレーナーが監修した科学的かつ戦略的なメニューで行われていました。トレーニングの頻度や回数にも制限があり、効率よく身体を強化していくスタイルです。
アジリティトレーニングの専門性
瞬発力やスピードを鍛えるアジリティ系トレーニングも非常に本格的。日本の高校時代よりもはるかに専門的で、トレーナーや専任コーチのもと、効果的な指導が行われていました。
守備指導は超細かい!内野守備が激変
特に驚いたのは、守備に対する指導の丁寧さと論理性です。
私は内野手(ショート)とピッチャーを兼任していましたが、正面の取り方、バックハンド処理、ゲッツーのフォーム、ランニングスローの仕方まで、本当に細かく教えてもらいました。
ポジション別の練習が中心で、キャッチャーや外野手もそれぞれに特化した守備練習をしていました。
バッティングも理論重視で価値観が一変
バッティングに関しても、日本で主流だった「上から叩く」という指導とは異なり、インサイドアウトのスイングや下半身の使い方などが徹底的に教え込まれました。
カウントや状況に応じたアプローチ、バッティング哲学などを学ぶ中で、「Why?(なぜそれをやるのか?)」という問いに対して、コーチが理論的に答えてくれるのがとても印象的でした。
意外にも、バント・走塁・チームプレーといった日本で重視されがちな基本戦術も丁寧に指導され、バランスの取れた野球を学べたと感じます。
ピッチャーも球数制限あり!初球ストライクが命
アメリカの大学野球では、球数制限がありました。練習のブルペンでも制限があり、日本のように「とにかく投げ込む」スタイルではありません。
私の所属していたチームでは「初球ストライク率」が重要視されていて、全体で70%以上を目指していました。これも非常に戦略的なアプローチだったと思います。
体のケアにも非常に気を使っており、登板後のクールダウンや翌日のリカバリーなど、コンディショニング重視の姿勢が徹底されていました。
意外と「スポ根」?アメリカにもある厳しい規律
「アメリカのスポーツは自由でフレンドリー」というイメージを持つ人も多いですが、実際の大学野球部は意外と厳しい規律がありました。
- 集合時間の厳守(遅刻は即評価ダウン)
- グラウンド内では常に走る
- 片付けは迅速に
- 学校の出席・課題提出のチェックあり
遅刻やルール違反があれば、チーム全体で罰走などもあり、「チームで戦うためには規律が何より大切」という文化が根付いていました。
「自由なアメリカ」というイメージとは少し違いますが、これもアメリカの大学野球のリアルです。