アメリカ大学野球留学

アメリカ大学野球部の魅力【Sugi's コラム】

体育協会の種類・レベル

野球は北米の4大プロスポーツでは一番ドラフトでの指名人数が多く、裾野が広い競技です。アメリカの大学野球部もトップレベルのNCAA Division 1を含めて多くのチームがあります。

4年制大学の体育協会で一番有名なNCAA、もう一つの大きな協会であるNAIA、そして2年制大学の体育協会であるNJCAA、CCCAA、NWAC。それぞれ野球部がある大学の数は以下のようになります。

ディビジョンチーム数
NCAA Division 1297
NCAA Division 2274
NCAA Division 3389
NAIA212
NJCAA Division 1221
NJCAA Division 2129
NJCAA Division 390
CCCAA88
NWAC29
*チーム数は弊社調べ・チーム数は変動する場合があります

アメリカの大学スポーツは日本のようにDivision間のチームの入れ替えはなく、大学の規模、体育会の予算の大きさなどでDivisionが決まるため、一概に上のDivisionのチームが強いというわけではありません。

しかしDivision 2や3のチームでも強いチームはありますが、一般的にはDivisionが上の方がより強いチームである場合が多く、アメリカ大学野球界ではNCAA Division 1が一番競争力のある場所になります。MLBのドラフトでもNCAA Division 1から多くの選手が指名されます。

NCAA・NAIA(4年制大学)

競技レベル

やはりNCAA Division 1(D1)が一番レベルが高く、アメリカの大学でプレーするならここを目指したいところ。NCAAのDivision 2(D2)や3(D3)、NAIAにも強いチームやいい選手はいますが、チームの層の厚さ、特にピッチャーのレベル&層はD1が圧倒的に高い印象があります。

私はコミュニティカレッジ(NWAC所属)の時に、D1のチームに編入していく選手をたくさん見てきましたが、特に野手が編入後に成績を落とす選手が多く、D1の投手のレベルの高さを感じました。

D2やNAIAの場合、野球での奨学金(学費免除)も可能で、レベルの高いチームもあるので、高いレベルでのプレーや、奨学金やレギュラー保証などより良い条件でプレーすることを希望する選手にはこのあたりも狙い目です。

私自身D3でプレーしましたが、D3のレベルはそこまで高くなく、また野球での奨学金もないので、D3の学校を狙う場合は学校選びを慎重に行うべきでしょう。

学業面の条件

アメリカの大学でプレーする上で、英語面、そして学業面は少し高いハードルになります。

アメリカの体育協会所属のチームでは、協会やDivisionによって条件に差がありますが、いずれも学業によるプレー条件(Eligibility)があります。

毎年プレーするために必要な条件

簡単にまとめると、

  • 卒業に向けて2年次までに40%、3年次までに60%、4年次までに80%の単位を取り終えている必要がある(NCAA Division 1)
  • 大学の卒業基準のGPA以上を維持する必要がある(NCAA Division 1)
  • 毎年24単位以上取得する必要がある(NCAA Division 2)
  • GPA2.0以上が最低条件(NCAA Division 2)

実際にはもう少し詳しい条件がありますが、毎年プレーするためには以上のような学業面での条件をクリアする必要があります。

1年次からプレーするために必要な条件

さらに、実はNCAA Division 1 & 2の場合、1年次からプレーするための条件として、

  • 高校時代に必要な科目を履修する
  • GPA(評定平均) 2.3以上(日本の5段階評定で3.3以上)が最低条件
  • SAT、またはACTを受験してそのスコアとGPAの条件

簡単にまとめるとこんな条件があり、特にSAT、またはACTというアメリカの高校生が受ける試験でスコア条件をクリアするというのが留学生にとっては大変な条件となります。

以上の理由から、弊社では、まずはコミュニティカレッジで2年プレーし、3年次から4年制大学へ編入してプレーを続けるという留学パターンをおすすめしています。(なぜアメリカ大学アスリート留学はコミュニティカレッジからスタートが良いのか?

詳しくは次の項目で説明します。

NJCAA・CCCAA・NWAC(2年制大学)

競技レベル

日本ではあまり馴染みがないですが、アメリカは2年制大学でも活発な活動が行われています。CCCAAがカリフォルニア州内の体育協会、NWACがワシントン州とオレゴン州を中心とした北西部の体育協会、そしてNJCAAがその他大部分の地域の体育協会です。

例年100人近い選手が2年制大学からMLBドラフトで指名され、また多くの選手がNCAAやNAIAといった4年制大学へ編入し野球を続けます。比較するとNCAAやNAIAのチームの方が強いかもしれませんが、2年制大学にも、より若くて実力のある選手が集まっている印象です。

2年制大学でプレーする理由としては、

  • 2年制大学で活躍して、よりレベルの高い4年制大学からの奨学金を獲得し、編入を目指す
  • 1,2年次でのプレー機会を求めて
  • 4年制大学よりも早い段階でのプロ入りを目指す
  • 学力の面で4年制大学への入学が難しく、ワンクッションおいてから希望大学へ編入

などが挙がられ、様々な目的を持った選手が集まります。

チームのレベルは、毎年プロを輩出するチーム、NCAA D1へ選手を送るチームもあれば、あまりレベルの高くないチームまで様々です。

学業面の条件

2年制大学の場合、もちろんGPA(評定平均)や取得済みの単位数などの条件もありますが、4年制大学ほど厳しい条件はありません。

特に1年次のプレーに関しては、NCAAやNAIAのようにSATやACTのスコアによる条件、または高校の成績の条件等がなく、留学生でもプレーしやすい条件となっています。

その後4年制大学でプレーする場合でも、2年次以降のプレーに関してはSATやACTのスコア条件はなくなるため、コミュニティカレッジからスタートすればSATやACTを受ける必要がなくなります。

弊社では、まず1年次、そして2年次を2年制大学(コミュニティカレッジ)でプレーして、そこから4年制大学へ編入するという方法をおすすめしています。

例①コミュニティカレッジで活躍→奨学金を獲得して4年制大学へ編入
例②コミュニティカレッジで高いGPA→学業で編入

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