
アメリカ大学の運動部に入るために必要な「英語力」とは?
近年、日本人アスリートがアメリカの大学スポーツで活躍する姿がニュースでも多く取り上げられるようになってきました。それに伴い、弊社にも「アメリカの大学の部活動(運動部)に参加したい」というお問い合わせが増えています。
アメリカの大学スポーツは、実力主義の世界です。競技ごとにロースター(登録選手数)に上限が設けられており、誰でも自由に入部できるわけではありません。一定の競技力を備えていなければ、チームに加わることは難しいのが現実です。
ただし、大学スポーツはあくまでも学生アスリートとしての活動です。プロ選手とは異なり、大学の授業を受けながらスポーツに取り組む必要があります。そのため、**英語で授業を理解し、課題をこなす力(=英語力)**が欠かせません。
このページでは、アメリカの大学運動部を目指す上で「どの程度の英語力が必要なのか」「どんな試験・スコアが求められるのか」を詳しく解説していきます。
NCAA・NAIAでプレーするために必要な英語力と入学基準
4年制大学の運動部に入るには、大学課程への入学が前提
アメリカの4年制大学でスポーツに参加するには、NCAA(全米大学体育協会)やNAIA(全米インターカレジエイト協会)に所属する大学の正規の学部課程(College Course)に入学する必要があります。つまり、スポーツの実力だけでなく、大学の入学条件(英語力・高校の成績など)を満たすことが前提となります。
英語要件(TOEFL・IELTSなど)
英語力に関する要件は大学によって異なりますが、一般的には以下のようなスコアが求められます:
試験名 | 最低スコアの目安 |
---|---|
TOEFL iBT | 61点以上(標準) 80点~100点以上(難関大学) |
IELTS | 5.5~6.5以上が一般的 |
Duolingo English Test | 90~115以上(一部大学では対応) |
よりレベルの高い大学や学部では、さらに高いスコアが必要となるため、志望校の公式情報を必ず確認しましょう。
SAT・ACTのスコアも重要
アメリカの現地学生が受験するSATやACTのスコアも、NCAAやNAIAで競技に出場する際の重要な要素です。特にNCAA Division IやIIでは、アカデミックな基準と試験結果に基づいた「エリジビリティ(出場資格)」が求められます。
SATやACTのスコアと高校の評定平均(GPA)を組み合わせて判断されるため、高校時代の学業成績も大きく影響します。
留学生にとっては高めのハードル
NCAAやNAIAの4年制大学で、1年目から競技に参加するには相応の準備と英語力が必要です。そのため、語学や学業に不安がある場合は、まずは語学プログラムやコミュニティカレッジからスタートするという選択肢も検討する価値があります。
ログラムでプレーしていた選手は単位数不足になる可能性があるので、大学課程を履修しながらプレーすることをおすすめします。
2年制大学でのスポーツ留学と英語要件(NJCAA・CCCAA・NWAC)
2年制大学は、スポーツ留学の“入り口”として最適な選択肢
アメリカには2年制大学(コミュニティカレッジ)にも本格的な運動部が多数存在しており、以下のような体育協会が運営を担っています:
- NJCAA(National Junior College Athletic Association)
- CCCAA(California Community College Athletic Association)
- NWAC(Northwest Athletic Conference)
これらの2年制大学は、4年制大学に比べて入学要件が緩やかで、英語力や学業面で不安がある学生でも挑戦しやすい環境です。特に、アメリカの大学スポーツ留学を初めて目指す方には、コミュニティカレッジからのスタートが現実的かつ効果的です。
※参考記事:なぜアメリカ大学アスリート留学はコミュニティカレッジからスタートが良いのか?
語学プログラム(ESL/IEP)でもプレー可能な場合も
2年制大学の中には、語学プログラム(ESL:English as a Second Language や IEP:Intensive English Program)に在籍しながら運動部に参加できるケースがあります。
これは4年制大学ではほとんど見られない特徴で、英語力がまだ入学基準に満たない段階でも、チームに所属して試合に出場できるチャンスがあることを意味します(大学・競技・リーグにより異なるため、事前確認が重要です)。
大学課程で単位を取得しながらのプレーが将来的に有利
ただし注意が必要なのは、将来的にNCAAやNAIAへ編入・転校して競技を続ける場合です。
語学プログラムでの在籍中は、大学の正規課程の単位(College Credits)を取得できないため、そのまま2年間プレーしてしまうと、4年制大学への単位数不足での編入障壁が発生する可能性があります。
そのため、
- 英語力に不安があっても、できるだけ早い段階で正規課程(College Course)に移行
- 初めから大学課程に入学できる英語スコアを目指して準備
することを強くおすすめします。
英語力が足りない場合の選択肢とは?
アメリカの大学スポーツに挑戦したいと思っても、「英語力に自信がない」「TOEFLやIELTSのスコアが基準に届かない」という方も少なくありません。そういった方でも、アメリカ留学の道を閉ざす必要はありません。
以下のような代替ルートを検討することで、準備をしながらスポーツに挑戦することが可能です。
語学プログラム(ESL/IEP)からのステップアップ
多くの大学やコミュニティカレッジでは、大学付属の語学プログラム(ESLまたはIEP)を提供しています。語学プログラムに一定期間在籍し、一定の成績や出席率を満たすことで、その大学の正規課程にスムーズに進学できる制度を導入している学校もあります。
条件付き入学(Conditional Admission)
英語スコアが不足していても、条件付きで正規課程の入学許可が出る制度があります。これは、「まずは語学力を一定レベルまで上げれば、大学への本入学が認められる」という形で、プレー希望者にも柔軟な選択肢となります。
コミュニティカレッジで基礎を固めてから編入
英語力や学業に不安がある場合、まずはコミュニティカレッジで英語力を養いながら競技経験を積むのも効果的です。2年間の基礎を経て、NCAA・NAIAの4年制大学に編入することで、競技レベル・学問レベルともにステップアップを図ることができます。
まとめ:英語力と競技力の両立がアメリカ大学スポーツ留学の鍵
アメリカの大学でスポーツを続けるには、競技力だけでなく、学業をこなすための英語力も必要不可欠です。NCAAやNAIAなどの4年制大学では、比較的高い英語スコアやSAT/ACTのスコアが求められ、入学後は正規課程での学業にしっかりと取り組むことが前提となります。
一方で、2年制大学(コミュニティカレッジ)では英語要件のハードルが低く、語学プログラムを通じて段階的に英語力を高めながらプレーできるチャンスもあります。
英語力に不安がある場合でも、語学プログラムや条件付き入学、コミュニティカレッジからの編入など、自分に合ったルートでチャレンジできる選択肢は豊富にあります。
スポーツと学業を両立しながら、アメリカでの新たな環境に挑戦するためには、早めの情報収集と計画的な準備が何より大切です。
自分の実力や目標に応じた最適なルートを選び、アメリカ大学スポーツという舞台で可能性を広げていきましょう。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 英語が全く話せなくてもアメリカの大学で運動部に入れますか?
英語力ゼロの状態からいきなり運動部に入るのは難しいですが、語学プログラム(ESL/IEP)を提供している大学や、条件付き入学制度を活用することで、段階的に英語力を伸ばしながら運動部を目指すことは可能です。特に2年制大学では柔軟な対応をしている学校も多くあります。
Q2. 英語試験はTOEFLだけが必要ですか?
いいえ、大学によってはTOEFL以外にもIELTS、Duolingo English Test(DET)などのスコアを受け付けている場合があります。受験予定の大学がどの試験を認定しているか、事前に必ず確認しましょう。
Q3. 語学プログラムに在籍していても試合に出られますか?
大学・競技・所属リーグによって異なりますが、一部の2年制大学では語学プログラムに在籍しながら運動部でプレーできる場合もあります。ただし、NCAA・NAIAなどの4年制大学では基本的に正規課程の学生のみが出場資格を持ちます。
Q4. 英語力はあとからつければ大丈夫ですか?
スポーツだけで入部できると思われがちですが、大学では日々の授業や課題、試験が英語で行われるため、早めに英語力をつけておくことが非常に重要です。語学力不足で単位が取れず、結果的に競技を続けられなくなるケースもあるため、準備は早い段階から始めるのが理想です。
Q5. 英語の勉強はどのタイミングで始めれば良いですか?
高校1年生〜2年生のうちから少しずつ準備を始めるのがおすすめです。特に英語力が不安な方は、早期から単語やリスニングに取り組み、英語試験にも慣れておくと安心です。