このページを見つけた方の中には、アメリカのコミュニティカレッジ(公立2年制大学)への留学を検討されている方が多いではないでしょうか?
こちらのページでは、日本の短期大学とは似ているようで少し異なるアメリカのコミュニティカレッジの魅力・メリットについてご紹介していきます。このページを読めばアメリカのコミュニティカレッジについて今よりもっと詳しくなること間違いなしです!
目次
そもそもコミュニティカレッジとは?
日本ではあまり聞かないコミュニティカレッジですが、アメリカでの位置づけとしては、「Postsecondary Education(高校を卒業した後に通う教育機関)」となります。基本的には2年制の大学なので、日本の短期大学に近い位置づけになります。
一方で、日本の短期大学と少し異なるのが、アメリカのコミュニティカレッジでは目的を大きく2つに分けることができる点です。
キャリアプログラム(職業訓練コース)
ひとつ目は、
- コミュニティカレッジ卒業後にそのまま就職を目指す【キャリアプログラム(職業訓練コース)】
です。
このプログラムでは、自分の専攻を決めて約2年間でその分野について専門的に学習・実習をしていきます。こちらは日本の短期大学や専門学校に近いプログラムと言えるでしょう。
キャリアプログラム(職業訓練コース)について詳しくはこちらのページ(【キャリアプログラム】コミュニティカレッジの職業訓練コースとは?)をご覧ください。
4年制大学編入プログラム
もうひとつが、
- 【4年制大学編入プログラム】
です。こちらは日本ではあまり馴染みのないプログラムですが、
【4年制大学の1,2年次の課程をコミュニティカレッジで修了させて3年次から4年制大学へ編入する】
というプログラムです。
2学期制(セメスター制)の場合 | |
1年目(コミュニティカレッジ) | |
秋学期(9月~12月) | 15単位 |
春学期(1月~5月) | 15単位 |
2年目(コミュニティカレッジ) | |
秋学期(9月~12月) | 15単位 |
春学期(1月~5月) | 15単位 |
コミュニティカレッジ卒業!(準学士号取得) トータル約60単位 4年制大学の3年次編入 | |
3年目(4年制大学) | |
秋学期(9月~12月) | 15単位 |
春学期(1月~5月) | 15単位 |
4年目(4年制大学) | |
秋学期(9月~12月) | 15単位 |
春学期(1月~5月) | 15単位 |
4年制大学卒業!(学士号取得) トータル約120単位 | |
厳密には専攻が分かれていますが、基本的にはコミュニティカレッジも4年制大学の1,2年次どちらも一般教養のクラスを履修していくため、文系・理系さえ決めていれば編入後に専攻を変えるのは難しくありません。もちろんすでに4年制大学で専攻したい学科が決まっている場合には、その学科に合わせたプログラムを履修していきます。
4年制大学編入プログラムについて詳しくはこちらのページ(【完全版】アメリカのコミカレから4年制大学卒業を目指すための基礎知識)をご覧ください。
コミュニティカレッジに通うメリットは?
ここまではコミュニティカレッジとはどういう大学かについて紹介してきましたが、ここからはいよいよ本題であるコミュニティカレッジのメリットについてご紹介していきます。
費用面でのメリット
アメリカの大学への留学にはお金がかかります。実は州立大学の場合、州内の学生(in-state)と州外の学生(out-state)では学費がかなり異なり、州外の学生の方が学費は高くなります。日本からの留学生の場合、州外の学生と同じかそれに近い学費となります。
4年制大学卒業を目指す場合
アメリカの4年制大学に留学するには金銭的に厳しいが、2年制大学であれば留学可能という方にはコミュニティカレッジのキャリアプログラム(職業訓練コース)がおすすめです。
学費は、州や学校によってことなりますが、おおよそ年間8,000ドル~12,000ドルほどかかります。(1ドル=120円計算で約96万円~144万円)
卒業までにかかる学費としては、語学プログラムからスタートするか、大学課程からスタートするかによって異なりますが、大学課程のみで約16,000ドル~24,000ドルとなります。(1ドル=120円計算で約192万円~288万円)
- 英語力不要で入学できる「語学プログラム」についてはこちらのページ(アメリカ・コミュニティカレッジのESLの費用)をご覧ください。
- キャリアプログラム(職業訓練コース)について詳しくはこちらのページ(【キャリアプログラム】コミュニティカレッジの職業訓練コースとは?)をご覧ください。
4年制大学卒業を目指す場合
4年制大学卒業を目指す方でも金銭的には最初にコミュニティカレッジへ通うメリットがあります。一般的にアメリカではコミュニティカレッジはAffordable(手頃な価格)で通える大学と言われており、4年制大学より学費が安い場合がほとんどです。
例えば、同じ市内にある2つの大学で比べてみると、オレゴン州のユージーン市にある全米でも有名なオレゴン大学は1年間の学費が約33,345ドル(約400万円)、一方で2年制大学のレーンコミュニティカレッジは約9,000ドル(約108万円)です。
1年間の学費(3学期分) | 日本円(1ドル=120円計算) | |
レーンコミュニティカレッジ(2年制) | 約9,000ドル | 約108万円 |
オレゴン大学(4年制) | 33,345ドル | 約400万円 |
いずれ4年制大学を目指すとしても、最初の2年間をコミュニティカレッジで過ごし、3年次から編入した方が費用面でも安くなる場合が多くあります。
- 編入について詳しくはこちらのページ(【完全版】アメリカのコミカレから4年制大学卒業を目指すための基礎知識)をご覧ください。
- コミュニティカレッジと4年制大学の学費の比較について詳しくはこちらのページ(コミュニティカレッジの学費は本当に安いのか?)をご覧ください。
学費の安い4年制大学はあるのか?
上記のオレゴン大学の学費をみて「編入しても学費が高すぎて3年次から2年間も通うのは難しい」と思った方もいるのではないでしょうか?
確かにオレゴン大学以外でも知名度の高い大学や私立大学は留学生にとってかなり学費も高いです。
一方で、あまり有名ではない大学(中堅校)だったり、比較的アメリカ中部や田舎の大学の場合、実はもともと学費がかなり安かったり、高校やコミュニティカレッジの成績次第で獲得できる留学生用の奨学金(学費の一部免除)があったり、州内の学生同様かなり安い学費で通える大学があったりと、探してみるとコミュニティカレッジとあまり変わりない学費で通える4年制大学もあります。
弊社では、日本の高校の成績などに応じて1年次から、または、コミュニティカレッジからの編入で3年次から留学生用の奨学金(スカラシップ)を獲得し、かなりリーズナブルな学費・滞在費で留学できる4年制大学もご紹介しております。
詳しくは以下のページ(社内4年制大学専門サイト)の奨学金特集ページ、または各校紹介ページをご確認ください。
- 奨学金(スカラシップ)・授業料一部免除でアメリカの大学に留学しよう!
- ケンタッキー州モアヘッド州立大学(Morehead State University)
- アラバマ州ジャクソンビル州立大学(Jacksonville State University)
- ユタ州サザンユタ大学(Southern Utah University)
- ミズーリ州サウスイーストミズーリ州立大学(Southeast Missouri State University)
日本ではあまり有名でない大学でも、施設やサポートが充実していて学費も安いという4年制大学はたくさんあります。コミュニティカレッジでよいGPA(評定平均)を取って、学費の安い4年制大学へ編入という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか?
入学基準でのメリット
入学基準でみてもコミュニティカレッジに通うメリットがあります。
入学基準とは、アメリカの大学が入学する際に必要な英語力、または高校の成績のことです。アメリカの大学では日本の大学入学と違い、特に留学生の場合は入試がないため、基準となるのが、
- TOEFLやIELTS(学校によっては英検)などの英語試験のスコア
- 高校(大学)の成績
となります。
高校の成績について
4年制大学の場合
4年制大学へ入学を目指す場合、ほとんどの大学で入学基準として高校や大学など一番最近通った学校の成績を確認します。基準となる評定は各大学によって異なります。もし日本の高校での成績が基準に達していない場合、そもそも入学するのが難しいという状況になります。
- アメリカ大学留学に必要な高校の成績・評定平均値・GPA(社内4年制大学専門サイトへ)
コミュニティカレッジの場合
一方で、コミュニティカレッジの場合、実はほとんどの大学で基準点がありません。高校さえ卒業できていれば入学できるケースがほとんどです。中には基準点があるカレッジもありますが、逆にごく少数ですが、高校を卒業していなくても入学できる大学もあります。
コミュニティカレッジから4年制大学へ編入を目指す場合、基本的には高校の成績ではなく、コミュニティカレッジの成績が評価基準となります。よって、高校の成績があまりよくないがアメリカの4年制大学を卒業したいという方は、コミュニティカレッジからスタートするというのも選択肢の一つになります。
英語力について
アメリカの大学では授業は英語で行われますので、入学の際にはある程度の英語力が必要となります。大学側としては、留学生の英語力を判断する基準としてTOEFLやIELTSといった英語試験のスコアを用います。
4年制大学の場合
4年制大学の場合、TOEFLやIELTSの基準となるスコアがコミュニティカレッジより高い場合が多いです。各大学によって基準点は異なりますが、TOEF iBTの場合61-80以上という大学が多く、入学難易度が高い大学になると100以上を求める大学もあります。これはなかなか難しいスコアです。
- アメリカの大学留学に必要なTOEFL・IELTSのスコア(社内4年制大学専門サイトへ)
- アメリカの大学への入学方法!必要な資格・英語試験(社内4年制大学専門サイトへ)
コミュニティカレッジの場合
一方コミュニティカレッジの場合、4年制大学よりは低い基準の場合がほとんど。弊社でご紹介している大学はTOEFL iBT61以上という大学が多く、中には45以上という大学もあります。TOEFLやIETLSといった英語試験のスコアをクリアする時間や語学学校などに通う費用を考えると、入りやすいコミュニティカレッジに一旦進学し、その中で大学の授業を取りながら英語力も付けて3年次から4年制大学へ編入するというのも時間と費用を節約できるよい選択かと思います。
ESL/IEP(語学プログラム)について
実はこの英語基準について、アメリカの大学の中には入学基準に達していない学生でも入学し、英語力向上を目指すESL(English as Second Language)やIEP(Intensive English Program)と呼ばれる留学生用の語学プログラムを開講している学校があります。ESL/IEPの場合、通常入学審査の際に英語テストの基準がなく、どなたでも入学できます。
「まだ英語力は不足しているけど、早くアメリカの大学に行きたい!」
「アメリカに行って英語を学びたい」
という方におすすめのプログラムとなっています。
ただし、このESL / IEPについては注意点があります。
- ESL/IEPの授業は大学が開講している授業ではあるが、大学レベルの単位には含まれない→卒業を目指す際に単位として数えられない。
- 4年制大学のESL/IEPの場合、そのプログラムを修了してもTOEFLやIELTSで基準点を突破できないと大学課程の授業を履修できない大学がある。→コミュニティカレッジの場合、ESL/IEPをすべて修了するとそのままTOEFLやIELTSのスコア提出不要でその次の学期から大学課程の授業を履修できる場合が多い。
ESL / IEP 語学プログラムからの留学について詳しくは以下のページをご覧ください。
- アメリカ・コミュニティカレッジのESLの費用
- 英語力不要でアメリカの大学へ留学(入学)する方法《ESL・IEP・語学課程》(社内4年制大学専門サイトへ)
メリットまとめ
- 費用面はコミュニティカレッジの方が良心的
- 4年制大学卒業を目指す人でも1.2年次はコミュニティカレッジに通ったほうが学費を節約できる
- コミュニティカレッジの方が高校の成績や英語力などの判断基準をみても大学に入りやすい場合が多い
コミュニティカレッジにデメリットはないのか?
ここまではコミュニティカレッジのメリットについてご紹介してきましたが、一方でデメリットはないのか?と言われると4年制大学に比べると劣ってしまう点もあります。
学業(学歴)面
編入を考えず、コミュニティカレッジ卒業のみのケースと4年制大学卒業を比べると、やはり学業面や学歴面で少しデメリットを感じてしまうかもしれません。
一般的には、コミュニティカレッジで学ぶ内容より4年制大学の3,4年次で教わる内容の方がより専門的な場合が多いです。もちろん、大学院までいけばさらに専門的なことを学習します。学業面で言えばこの差はあるでしょう。
また就職面でも、大学卒業以上を募集条件としている場合、コミュニティカレッジ卒業は含まれない場合がほとんどです。より自分が働きたい場所を増やしたい場合には、一般的にはなりますが4年制大学を卒業したほうが選択肢は広がる可能性があります。
施設面・サポート面
一概には言えませんが、アメリカの場合、比較的4年制大学の方がコミュニティカレッジより施設面やサポート面で充実している場合があります。
たとえば、クラスルームやラボ、図書館、コンピュータールームなどはどちらかというと費用も高い4年制大学のほうが充実した設備を提供している場合があります。
また、授業でわからないことがあった場合などに利用する個別指導センター(Writing CenterやTutoring Center)なども4年制大学の方がより専門的なスタッフがいる場合があります。
コミュニティカレッジでもある程度の施設やしっかりとしたサポートを受けることはできますが、より4年制大学の方が充実した設備、サポートがある場合が多いです。
ハウジング
コミュニティカレッジの場合、元々が地元の学生向けの学校であったという背景から、学生寮を完備している大学がほとんどないという点が挙げられます。弊社でご紹介しているコミュニティカレッジでも学生寮がある大学は数校しかありません。
寮があっても基本的にはアパートタイプ(シェアタイプ)の学生寮が多い為、学食などはなく、食事は自炊というのがほとんどです。ちなみに、寮がないコミュニティカレッジの場合、滞在方法は基本的にホームステイとなります。
一方で4年制大学の場合は学生寮を提供している大学がたくさんあります。また学食があり、ミールプランと呼ばれる学食でいつでも食事をできるサービスを提供している大学もたくさんあるため、学生寮に住みたい+学食があったほうが良いという方にはコミュニティカレッジのハウジングでは物足りなく感じるかもしれません。
学生寮について詳しくは以下のページをご覧ください。
- 寮があるオススメのコミュニティカレッジ
- 学生寮のあるアメリカの大学(社内4年制大学専門サイトへ)
まとめ
より専門的に学習したい!やっぱり4年制大学を卒業したい!という方にはコミュニティカレッジのみの卒業を目指すというのは物足りなさがありますし、施設面・サポート面・ハウジングでは4年制大学の方が充実しているという点があります。
ただし、4年制大学卒業を目指す場合、コミュニティカレッジ卒業後に4年制大学へ編入しても、3,4年次で学ぶ専門課程に変わりはありません。
また施設面・サポート面・ハウジング面も、4年制大学が充実しているだけであって、コミュニティカレッジが特に酷いわけではありません。中には4年制大学と比べて遜色ないサービスを提供しているコミュニティカレッジもあります。
もちろん最初から4年制大学へいく場合もとても充実した留学生活を送れる可能性は大いにありますが、費用面や条件面などを考えてコミュニティカレッジから留学をスタートするのも良い選択なのではと弊社では考えています。
弊社紹介コミュニティカレッジ一覧
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イリノイ州
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